「尊厳死宣言」に関するセミナーのレジメを下記に掲載しますので、参照ください。
< 相続・遺言・後見のセミナー >
第9回 尊厳死宣言について
主催:香里園行政書士の会
尊厳死とは普通、ガンなどの回復の見込みがない重篤な疾病のため末期状態にある患者につき、生命維持装置等による延命のためだけの治療を中止し、人間としての尊厳のもと、生に終止符を打つことをいいます。現代医学は患者が生きている限り最期まで治療を施すという考えのもとに、生を保たせる技術を進歩させてきました。しかし延命治療が結果として患者を苦しめ、安らかな死を迎えることを阻害するだけに終わることが余りに多いのです。
尊厳死宣言は本人が自らの考えで尊厳死を望み、そのために延命治療を差し控え、中止してもらいたいという考えを予め書面で宣言し、記録するものです。
〇 日本では尊厳死についての法律がないので、自分で書いた書面であっても、医師が見てそれが本人の直筆かどうか分からないために、その内容通りになる保証はない
つまり手紙と同じようなもの(私文書)なので、正式な文書(*公正証書)にする事が重要
*尊厳死の希望・考えを公証人の面前で宣言し、公証人がこの事実を公正証書として記録するもの
〇 日本尊厳死協会の調査では、尊厳死宣言公正証書を提示された場合、医療関係者の95%が本人の希望を受け入れたというデータあり
☆ 作成しておくことの家族への意義
・何も残していなければ、医師から最後の選択を求められた家族は場合によっては、後々までその選択が正しかったのかという自責の念や後悔をいつまでも引きずることがある
・親戚からその選択を責められることもあるために、残された家族を守るために、作成しておくことが重要
(参考)
* 日本尊厳死協会・・・・・・費用:年2000円(1人)
終身会員 7万円
* 公正証書 ・・・・・・・・・費用:11000円くらい
★ ”安楽死 ”との違い
安楽死は医師ら第三者が患者の死期を積極的に早めることをいい、尊厳死は回復が見込めず死期が近い場合、延命治療を断り自然死を迎える事をいう
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